BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?を読みました

画像出典:UnsplashJeremy Bishopが撮影した写真

BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?を読みました。

大型プロジェクトの研究と運営を通して、プロジェクトの失敗と成功をもたらす、普遍的な要因について言及している本です。

「ゆっくり考え、素早くうごく」ことが重要な考え方として主張されています。

1章は、プロジェクトで何が起こるのか、どう考える必要があるのかを全般的に述べられています。いくつか抜粋。

人は危険なほど「楽観的」になる。1910年から1998年までに実施されたプロジェクトのコスト見積もりは、最終コストを平均28%も下回っていた。… 見積もりの9割が、実際のコストより低かった

余裕があれば計画にたっぷり時間をかけても問題ない。… 計画フェーズは安全な港で、実行フェーズは荒波での航海だ。

計画が実行に移されるのを見て、誰もが満足する。だが計画フェーズで見過ごされ真剣に検討されなかった問題がすぐに露呈し、急いで事態の収拾に奔走する。するとまた別の問題が発生し、さらに奔走する。… プロジェクトはうまくいかなくなるのではない。最初からうまくいっていないのだ。

2章は特に面白かったです。「早く決めたい」衝動に賢く抗う、がサブテーマで、私自身まず行動することが良いことだという考えを持っていたりするのですが、その際に気をつけなければならないことが述べられています。ジェフ・ベゾスの実行重視の姿勢は、計画軽視なのではなく、可逆的な意思決定で時間を無駄にしないことだとのこと。

人は慎重に考えるより早く1つに決めたい… 「固定化(ロックイン)」とは、ほかに選択肢があるかもしれないのに、それが唯一の選択肢であるかのようにふるまい、結果として予想以上のコストやリスクを負ってしまう、人や組織にありがちな傾向

わたしたちはいったん直感的に「こうだ」と思い込むと、その判断をゆっくり慎重に徹底して吟味することはほとんどない

人は作業にかかる時間を実際よりも少なく見積もってしまう傾向にある(ホフスタッターの法則)

実行したいのは「前に進んでいる」感じが欲しいから … 問題なのは、計画立案をないがしろにし、まるでプロジェクトに本格的に着手する前に片付けるべき、厄介事のように扱うこと … 計画立案の前進はプロジェクトの前進、それも最もコスト効率の高い前進だ

この辺りの人間の心理については納得感があります。

4章ではピクサーの手法を例に、どのように計画を立てるのが効果的か述べられています。ピクサーについては過去にPIXAR ピクサー 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話を読んだこともありますが、その中でも紹介されていた「ブレイントラスト」という監督経験者集団からのレビューについても書かれていました。

計画立案段階で試行錯誤を繰り返し、打てるだけの手をうつ。実験+経験をもとに、ゆっくり計画的に反復的に立てる。

5章 「経験」のパワー

「独自性バイアス」自分たちのプロジェクトはユニークで唯一無二だから、前例から学ぶことはほとんどないという思い込み

6章 唯一無二のつもり?

人は「直近に見た数字」に簡単に引っ張られる

9章 スモールシング計画

小さいことはよいことだ。なぜなら、小さいプロジェクトは単純だからだ。

モジュール性 小さいものを集めて巨大にする

最後に、メガプロジェクトを成功に導く11の経験則がまとめられており、特に、1, 2, 4, 5, 9が参考になりました。

  1. 「マスタービルダー」を雇おう
  2. 「よいチーム」を用意しよう
  3. 「なぜ?」を考えよう
  4. 「レゴ」を使ってつくろう
  5. ゆっくり考え、すばやく動こう
  6. 「外の情報」を取り入れよう
  7. 「リスク」に目を向けよう
  8. 「ノー」と言って手を引こう
  9. 「友好な関係」を築こう
  10. 「地球」をプロジェクトに組み込もう
  11. 最大のリスクは「あなた」

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