良い戦略、悪い戦略を読みました

画像出典:UnsplashArjan de Jongが撮影した写真

良い戦略、悪い戦略を読みました。

プロジェクトを進めていったり、その優先度や方向性を見極めるためには良い戦略とは何かということを理解できると良さそうと思い読んでみました。

この本では良い戦略と悪い戦略の違い、良い戦略を立てるヒントを知ることができます。

良い戦略にはしっかりとした論理構造があり、著者は「カーネル(核)」と呼んでいます。そしてカーネルは診断、基本方針、行動の3つの要素で構成されるとしています。

逆に悪い戦略の4つの特徴として以下を挙げています。

  • 空疎である
  • 重大な問題に取り組まない
  • 目標と戦略と取り違えている
  • 間違った戦略目標を掲げている

良い戦略は何かということを理解する時に、何が悪い戦略なのかを理解しておくこともとても重要です。目標と戦略を取り違えている、の項目が難しいと思いましたが、

悪い戦略の多くは、困難な問題を乗り越える道筋を示さずに、単に願望や希望的観察を語っている

という説明があります。本書では戦略実行に使える強力な手段として近い目標を定めることが紹介されています。近い目標は、手の届く距離にあって十分に実現可能な目標で、高い目標であっても良いが、達成不可能ではいけないとされています。

あたりまえのようではありますが、道筋のない願望や希望的観測ではなく、実現可能な目標を立てることが悪い戦略にならないポイントと理解しました。

良い戦略をとっている企業の例としてNVIDIAが挙げられていて、その戦略が興味深かったです。

  • 開発チームを3つに分けて、各チームは18ヶ月のサイクルで作業3つのチームのスケジュールをずらすことで6ヶ月ごとの新製品リリースを実現する
  • 設計速度を早めるためにシミュレーションやエミュレータに投資する
  • ドライバの開発期間短縮のために、統合ドライバ・アーキテクチャを採用する

この本は2012年に執筆されており、3Dグラフィックス向けのGPU開発でNVIDIAがとった戦略について書かれていますが、その後のAIへの活用によってNVIDIAが一層成長したのはやはり凄まじいなと思います。

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